2019年4月10日水曜日

用水路のブラウントラウト

【2019.3.11】

 用水路でブラウントラウトが釣れるという情報をネットで見つけて、グーグルアースでポイントを絞って行ってみた。北海道に住んで9年になるけど、実はブラウンって10匹も釣ってない。氷上穴釣りで、手釣りで釣った50cmぐらいのが自己ベスト。これは嬉しい一匹だった。


前日夜に出発して、車中泊。明るくなってから畑の中を流れる水路に来てみると、ナマズが釣れそうな、馴染みのある、個人的にホッとする雰囲気。渓流もいいけど、こういう水路大好き。


水路には各所に落差工があって、それぞれがブラウンの溜まり場になっている・・・はずだけど、水路に手を突っ込んでみると、刺すような冷たさ。釣れるかな・・・


案の定魚の活性はかなり低いみたいで、落差工を回るけどなかなか反応がない。5か所目でようやくアタリが。何度もフッキングミスして、4度目のアタリでようやく掛かった(全部同じ魚が食ってきてた感じ)。久しぶりのブラウントラウト!


エサはミミズ。魚が居れば間違いなく釣れる、と思ってたけど、その後色んなところを探って回っても全然アタリが来ない。水温低すぎてミミズすらも食う元気がないのか、そもそも魚がいないのか・・・。10か所以上ランガンしたところで、行き着いた小さな落差工ポイント。こんなショボいところに、何故か魚が溜まっていた!


投入して速攻チビが食ってきた。一瞬で抜き上げる。何を食ってるのか、コイツは腹パンパン。


2投目、またアタリ。巻きアワセると重い!水面でドテンドテンと暴れるブラウン。ハリスが1.5号だったので慎重に抜き上げた。長いけどヒレは貧弱でヒョロヒョロやなー。


15分ほどポイントを休めて3投目、もう一本追加!数日後に遊びに来る友達のために、このポイントは温存しておくことにして、新規開拓に戻る。


それから何か所も見て探って回ったけど、全然反応がない。「これは魚居ないんだな・・・」と思ってたけど、同じ落差工の同じコースにしつこく流していたら「グンッ・・・グン、グンッ」とアタリが。良いコンディションの綺麗な一匹!


ブラウン、トラウトの中ではかなり好きなルックス。久しぶりに見れて嬉しかった。でも、この感じは、魚いるけど活性低すぎて餌食えてないんだろか・・・まぁいいや、温かくなったらまた来てみよう。


タックルはMV-55にアルデバランBFS。世界の珍魚ルアーキャスティング特化ロッドだけど、シチュエーションを選んでいけば、餌のミャク釣りにも良い感じです!

2019年4月7日日曜日

2月~3月アメマス狙い

【2019.2.28】

 帰国して最初の本格的な釣り、カンジキ引っ張り出してきて、まだ雪深い川へ。


3月に遊びに来る友達のために、下見を兼ねて歩き回って、チビ2匹で終了・・・半日の釣りだったけど久々の雪中川歩きにドッと疲れた。仕掛けを改良して、明日リトライ。




【2019.3.1】

 昨日の釣りを踏まえて仕掛けを調整した。昨日からやってるのは、餌釣りでのアメマス狙い。ブッコミではなく脈釣りで、仕掛けを流れに乗せて探っていく釣り。個人的にはこれが結構面白い。昨日の夜、去年確保しておいたシロサケの筋子を解凍して、餌用にチューンした!


「仕掛けを調整」と言っても、昨日よりオモリを軽くしただけ。昨日はアタリがあっても魚がすぐに餌を離してしまう事が何度かあった。川の流れと相談しつつ、出来る限りライトに。イクラは仕込む段階で白濁しちゃって、これは次回の課題点。


友達を案内するポイント探しに、新たな川を歩いてみたけど・・・かなりの距離を歩いてアタリなし。川に入ってすぐに60ありそうなアメマスが泳いでいるのが見えて期待したけど、ダメだった。それから昨日と同じポイントに入ってみると、まずはチビが来た。場荒れしないように即ブチ抜き。


同じ淵で2投目、また来た!今度はサイズアップ。イクラ、やっぱり釣れるんだ。タックルはMX-7SにナスキーC3000HG、PE2号+30lbリーダーを50cm。糸はワンランク落としたほうが良いかもしれないけど、デカいのもいるし、障害物も結構多いので。


でも、昨日もそうだったけど、釣れてくる魚全部細いんだよなぁ。


2年前の春、この川で何匹か釣ったけど、皆ガッシリしてて強かったんだけど。餌とルアーでは釣れる魚が違うのかな。



最後に、2年前のこの時期に自己記録のアメマスを釣ったポイントに入ってみた。この木の上から掛けてファイトして、ハンドランディングして、ロッド咥えて雪の壁を這い上がったっけ笑。


仕掛けを送り込むと、アタリ!やっぱり着いてた。巻き合わせたけど、「ガンッ」と針を口の中で弾く感触があって、掛からなかった。デカかったのかも・・・。

2019年4月5日金曜日

ケニアでナイルパーチを狙う

 僕の初ナイルパーチ!釣り初日、湖の中島周りでトローリング開始。朝からずっと反応なかったけど、夕方、いきなりドンッと乗ってきた。ナイルパーチに使っていたタックルは、MX-8+に旧カルコン400、PE8号にリーダー130lb。浅場のトローリングにはこれでバッチリ。


ナイルパーチ狙いで一番活躍したのが、ラパラのスーパーシャッドラップ。フローティングも、今は手に入らないシンキングも、大活躍。95cmとまだまだ小型だったけど、最初の一匹は足が震えた・・・!


キャスティングは一切せずに、オールトローリング。沖のディープにもデカいのがいるんだろうけど、ポイントのアテはないし、魚探もなくガソリンにも限りがあって、それを引き当てていくのは難しいと判断。夕方、餌を食いにシャローにさしてくる魚を捕っていった。


もちろん、昼間も試行錯誤を繰り返したけど全く反応なし・・・。毎日、夕方5時を過ぎてから反応が出始めて、日が落ちるまでに2~4本は釣れるといった感じ。いつも夕方になるとテラピアがボールになって岸際で水面に浮き始め、それを食いにきていると思われる。




でも、中には体色が黒っぽく、ヒレが傷んでて、居つきのような個体も。



どちらにせよ、夕方しか反応してくれない。それも50cm前後の小型がほとんどで、かなり厳しい戦いに・・・。


 ある日、ピキッと腰に激痛が走り、ぎっくり腰一歩手前な状態に・・・。激荒の中、腰をかばいながらトローリングしていると「ドカーン」と衝撃が来て、一気に竿がノサれた!船べりまで寄せて、水面に出たのは120クラス。船が大きく揺れる中、腰をかばいながらのファイト、船べりでの突っ込みをうまくいなせず、バレた・・・。スーパーシャッドラップを丸のみしていたみたいで、リーダーは歯でザラザラに。フッキングも不十分だったし、針も刺さってなかったんだろうな・・・悔しい。


その後、ロキソニンを飲み続けて数日間トローリングを続けたけど、遂に目標の50キロクラスは現れることはなかった。最大魚はメーターちょいに留まる、大惨敗!泣。


ナイルパーチ一時遠征で組んだチーム。後ろめたさもなにもなく、ハッキリ言いきれる、全員典型的なゴミ屑アフリカンだったわ・・・泣。何度も裏切られ、信頼関係が全く築けず、そんな彼らに指示を出しながらアテのないトローリングを続けていくのは、精神的にもなかなかしんどかった。


 僕の旅は、初っ端から上手くいくことはほとんどない。次回ナイルパーチを狙うときは、また新たな地で挑戦しようと思う!旅は続く・・・。

2019年4月2日火曜日

「オテルテル」ことポリプテルス・セネガルスを探す その2

 翌朝、日が昇る前に一人歩いて水たまりまでやってきた。今日は仕掛けを変えて、ウキ釣りに。昨日開けた穴に仕掛けを振り込んでいくけど、小さなテラピアか何かのアタリがあったのみ。「ダメか・・・」村人の活性が低い早朝を狙ったんだけど、気づけば30人ほどのギャラリーが背後に集まっていた。その中の一人が「これを餌にしろ!」と、網で捕ってきたという小魚を持ってきてくれた。


ガルプ屑をやめて、小魚を針に刺して投入。ウキがピコピコ揺れて、スーッっと引っ張られ・・・テラピアとは違うアタリに反射的に竿を煽ると、黒くて細長い魚が「ビヨーン」と飛んできた・・・!「よっしゃーー!!!オテルきたーー!!!」


思わずガッツポーズして叫んでしまった。オーディエンスの村人たちも「ヨッシャ!!オッシャ!!」と叫び出して、一時お祭り騒ぎに。小魚をくれた兄ちゃんと握手して、皆で記念撮影した笑。ロッドは、珍魚スペシャルなMVー55!


この水たまりで粘れば何匹かは釣れそうな感じだったけど(導き出したアンサーは、ノーシンカーのウキ仕掛け+ナマ餌。笑)、昨日の若者たちとの約束があった。水たまりを後にして彼らと合流し、テラピアが大漁だった入江に船で漕ぎ出た。


・・・最高の出会い方だったし、オテルテルは最初の一匹でもう十分だった。狙いを切り替え、ガルプ屑を餌にして仕掛けを沈めると、種類はそう多くはないけど、可愛いシクリッド達が次々と釣れてくる!






美しいシクリッド達に癒されていると、タックルを貸していた兄ちゃんがオテルテルを釣った・・・え、釣れるんじゃん。笑


「チャイナがオテルテルを買いに来た!!」という情報が村で回ったらしく(いちいち「日本人だよ」と訂正するのは面倒くさいし、疲れる)、村人たちが何匹かオテルテルを捕って、活かして持ってきた。「いや、自分で捕らなきゃ意味ないんだよ」と説明して、買わないけど、写真だけ撮らせてもらう。


自分で釣って、手持ち写真も撮りたかったけど、ウガンダ人をカメラマンに、このサイズの小魚をうまく撮ってもらうのは無理だった・・・笑。次、誰かに同行してもらえるなら、何日かこの村に滞在して35アップを狙ってみたい。カッコイイ写真も撮りたい。


 シクリッドもいっぱい釣れて、オテルテルも何匹も見れて、幸せな気持ちになっていると、「オテルテルも釣れたし嬉しいだろ?いくら俺たちに払ってくれるんだ?」と若者たちが言い出して、それ相応の金を差し出すと受け取らずに、「たったこれだけか?あ?」と、ちょっと空気が変わって来たので、釣り中断。彼らの言い値よりすこしだけ安い金額を渡して(日本人の僕には大した額じゃないけど、彼らにとっては結構なおカネ。彼らが言いたかったのも、そういう話だろな)サヨナラした。夕方、ひとりでまたあの水たまりへ行ってみよう・・・

 昼寝してから、夕方、砂浜を歩いてあの水たまりへ向かった。昨日開けた穴でしばらく粘ってみたけど小魚のアタリのみ。穴を見切って、水深20cm程のカバーが薄いエリアをチェックしてみることにした。昨日は超巨大なサギのような鳥が何羽もたむろしてて笑、魚達は食いつくされてるんじゃないだろうか、とスルーしたポイント・・・


でも、予想に反して、ここら一帯がオテルテルの住処だった。クララに混ざってポコポコと水面に呼吸しに上がってくるオテルテル達。でも、どういう訳か反応は悪くて、小魚を餌にしてなんとか一匹だけ釣れた!


今朝の一匹もそうだったけど、ここの水たまりのオテルテルは体色がかなり黒っぽい。水は、ブラックウォーターではないけど・・・家畜の糞がプカプカ浮かんでいるような、かなり汚い環境。それでもオテルテル達は皆ガッチリした体形で、健康状態は凄く良さそう。野生はたくましいね。


それからオテルテルは釣れず、日が落ちていくにつれてクララが活性化してきた。何の前触れもなく「ズボッ!」とウキが一気に水中へ消えるので、すぐわかる。釣れたら子供たちがほしがるのでプレゼント。晩御飯のおかずに。


クララを数匹釣ったところで、今回のオテルテル探しは終了!この水系には大型のポリプテルスも生息しているはずで、それはまた次回かな。肺魚ももう一回やらなきゃだし、ウガンダにはまた来ようと思います。

・・・旅の後日談。オテルテルで旅を締めくくり、網走のアパートの自室へ帰ってくると、上の部屋が水道管をボンバダさせてて、部屋の中で大雨が降り、水浸しになってた・・・。疲れた身体に鞭打って、休む暇なく引っ越すハメに・・・「オテルテルの呪いや!」という、オチがつきました。笑

「オテルテル」ことポリプテルス・セネガルスを探す 終わり

2019年4月1日月曜日

「オテルテル」ことポリプテルス・セネガルスを探す その1

 エチオピクス漁を終えて、次の目標は、「ポリプテルスを探して釣る!」こと。旅の終わりが近づいてきていて、一日半しか時間を割けないけど、どこまでいけるだろうか。

 お昼前に湖畔の町に着いて、即聞き込みを開始。この水系には「ポリプテルス・セネガルス」が生息していることは確実。まずはセネガルスの写真を現地人に見せて回るけど、「オテルテル(セネガルスの現地名)を釣るなんて無理だ。オテルテルはテラピアみたいなコモンフィッシュではない!」と、皆、オテルテルを「釣る」という僕の挑戦を否定するのに全力で、全然話が進まない・・・。「網でも全然獲れない。今朝はオテルテルは一匹だけや。」お!でも、いきなり見れた。死んで白くなってたけど、水槽で見るやつよりも体つきがガッチリしてるような。


他にはナイルパーチやタイガーフィッシュの小さいのがポツポツと。網でオテルテルが獲られていないのは、そもそも網を掛けるポイントが違うんだろうな・・・そりゃ漁師は、食って美味い、高く売れる魚を狙って獲るだろうし。


砂浜が広がる湖畔の景色に、オテルテルが生息しているようには思えない。ロッド片手に、水際に植物がある風景を探して歩き回っていると、雰囲気のあるポイントを発見!流れでその場にいた若者たちと船で漕ぎ出た。


「オテルテル?いっぱいいるぜぇーー!!!」という若者たち、「オテルテルは釣る魚じゃないぞ。俺たちが捕まえて見せてやるよ!!」と、ローカルのタモ網を使って、漁師が何か所も設置している「魚を閉じ込める柵」の中を掬って、ランガンしていく・・・。釣って捕りたいんだが、まずは本当にオテルテルがこの辺りに生息しているのかを確認してからでもいいかな、と。


しかし、掬っても掬ってもテラピアしか捕れない・・・。水も相当綺麗だし、テラピアも皆でっかい。美味しい魚がこれだけ簡単に沢山捕れるなら、そりゃ村人たちはオテルテルなんかには見向きもしないわ。


テラピアは大漁で、船底はどんどんテラピアで埋まっていく。「これは、オテル捕れないわ・・・」と正直僕は諦めていたけど、兄ちゃんたちは諦めない(というか、テラピア掬いに夢中になってる)。3時間くらい掬い続けたところで、なんと、本命が捕れた!!


これが「オテルテル」こと、野生のポリプテルス・セネガルス・・・湖の水は透き通ってて、ブラックウォーターでもなんでもないんだけど、ボディーは黒みがかってて渋い。カッコいい。


でもテラピア5、60匹に対して、オテルテルは1匹のみ・・・こりゃ釣るのは相当難しいか汗。


もうひとつ、嬉しい外道のカメさん。クリイロハコヨコクビガメかな!


一応若者たちに「オテルテルとカメは逃がしていい?」と確認して、この子達はそっとリリースした。「オテルテルなんか食わねーよ。お前にもテラピア何匹かやるよ!!」テラピア大漁で兄ちゃんたちはホクホク顔。

 「さて、明日一日、どうしようか・・・」移動続きで疲れ果ててて、思考が停止してて何も思いつかない。町に戻って途方に暮れていると、兄ちゃんの一人が「あっちに水たまりがあって、オテルテルおるで。見に行くか?」と言い出した。砂浜をしばらく歩いていくと、湖から完全に切り離された、本当に小さな水たまりがあった。水面はホテイアオイに覆いつくされている。確かに、オテルテルが居てもおかしくない雰囲気。


ガルプ屑を餌にしてやってみたけど、アタリなし・・・。仕掛けがこのポイントに全くマッチしてなかったし、30人ぐらいのギャラリーが背後に集まり、子供たちが水たまりに石を投げ込みだして、「もう今日はダメだわ・・・」と諦めた。水たまりに入っていってホテイアオイを取り除き、水面に穴を開けて、初日は終了した。


開けた穴をしばらく見ていると、水面にパシャパシャと波紋が出始めた。でも、オテルテルではないっぽい・・・。この水たまりに本当にいてくれるなら、明日一日でなんとか釣れる気はするけど・・・明日の朝イチ、ここで勝負をかけてみよう(続く)。