2017年5月31日水曜日

春のアメマス釣り その3

【2017.4.19】

 旅先で削り出した自作ペンシルベイト「バンニェイロ」。近いうち(?)、モンスターキスで製品化される!


アマゾンやパプアニューギニアはじめ、海外ではかなりたくさんの魚を釣った。北海道ではニジマスや、サクラマスも。


というわけで、次の目標は「バンニェイロでアメマス」。手元にある2号機(1号機はタライロンにブチ切られ、3号機はモンキス社で永久保存中)をタックルボックスに詰め、とある止水域を目指した。
 ポイント案内してくれたMさん曰く、「良いときはトップでも釣れるよ!」とのことで、早朝、バンニェイロで一本捕るまでは他のルアーを一切投げないつもりで水辺に立った。アメマスによる波紋がそこらじゅうで見られ期待が高まる。開始早々、シンキングペンシルを投げていたMさんに1本目が!


続いてルアーを替え、また別のシンキングペンシルですぐに2本目、3本目を連続キャッチ!海に近い水域であるため、背中がブルーで雰囲気、海アメっぽい。


一方バンニェイロ。こちらもチェイスが多発!素早い180度テーブルターンでもじもじ引いてくると引き波を立てて追ってくる。約1時間で5チェイス程あり、2匹をバラシ。岸際にキャストし、岸と平行に引いてくるとバンニェイロの後ろでモコモコ波が立ち、「ドバッ!」と出た!重みが乗るまで巻いて、後ろに下がりながら思いっきりフッキング(笑)。やったよ、バンニェイロでアメマス!


ゴミがたくさん浮かぶ、お世辞にも綺麗とは言い難い水域・・・あまりカッコイイ写真が撮れないけど、いいでしょ!この一匹で大満足。


バンニェイロでの一匹を撮影中、後ろではMさんが連発中!そんな中、一匹のアメマスが何かを吐き出した。あ、これって・・・大型のワカサギ・・・?


それからさらに水面での生命感が増していき、あちらこちらでワカサギが追われ始めた!Mさんはマジックスイマーで連発。


僕の方はというと、バンニェイロ縛りで一本捕れるかどうかの釣りを想定していたので、ルアーを全然持ってきていなかった(全部で4個のみ)。Mさんは持ってきたルアー全てで釣る勢いで次々チェンジしていく。ハルシオンのチキチータでも連発!


Mさんにマジックスイマーを借りて投げてみると、チェイス、バイトが多発!毎投チェイスがあり、ポンポンと数本キャッチ。


マジックスイマーとあまり大きさの変わらないようなヤツでもガンガン食ってくる・・・数年前までは毎春この止水に通っていたMさん曰く、「今日の釣れ具合は歴代3位には入る」とのこと。って、この上がまだあるってことっすか・・・(笑)


持ってきた中で唯一使えそうな「ラパラのフラットラップ」を投げてみると、泳層がベストマッチ!「コッ、コッ」と前アタリが来てから軽くトゥイッチを入れてやると「ゴン!」


巻きで飽きたら、水面でトゥイッチ&浮かせてポーズ。水面が割れる!


ワカサギの群れがパーッと水面で散ったところを爆撃し、超ハードジャークでゴン!楽しすぎる・・・!


ダブルヒットも当たり前。


あまりにも釣れすぎて、途中から小型は一切写真を撮らなくなった。釣れたのは15cm~60cm前半まで。コンディションの良い個体だけ写真撮影。





 9時くらいまで釣り続け、風が強まり反応が薄くなってきたところでいったんコンビニで小休憩。10時頃から入り直して強風の中頑張ったけど、約1時間半で3匹のみ。あれだけいたアメマスたちはどこへいったのだろう。


背後では馬がのんびり草を食んでいます。のどかな風景が広がる中、朝の爆釣が忘れられず惰性で投げ続ける。


徐々に風が収まっていくに連れて反応が出始めた。2人で釣った数をカウントしていて、こいつが記念すべき60匹目のアメマス(笑)。ちょっとシビアになってきていて、リトリーブスピードをドンピシャにしてやらないとアタってこない。感覚が研ぎ澄まされてきて、最後にプチ爆釣があった。


60匹でやめようという話だったけど、最後、Mさんとタックルを交換して(Mさんのロッドは懐かしのフレイム664!)2本追加。メガバスのルアーと同じ顔したアメマス(笑)。Mさんも僕のタックルで1本釣って、2人で63本で終了!


この日のタックルは、
ロッド:Dear Monster MV-55
リール:アルデバランBFS XG
ライン:PE2.5号+リーダー30lb
ヒットルアー:バンニェイロ、マジックスイマー125SK、フラットラップ8、エックスラップ、ジャイアントドッグX、チキチータ、飛豚73 Serpentine、halshico等・・・

MV-55での大釣り、最高に楽しかった!サイズ問わずゴリ巻きブチ抜きっす。来年は色んなルアー持っていこっと!

2017年5月21日日曜日

春のアメマス釣り その2

【2017.3.11】

 お昼から川へ。Mさんと共に、前回の開拓の続き。今回はあまり釣れないであろう上流をあえてチェックしてみる。結果、Mさんが60くらいのを一本!これも足場の高いところで掛け、下流にいた自分が走って駆けつけ、下まで降りてランディング・・・するつもりが、一気にブチ抜いてた(笑)ヒットルアーは「月虫77沈」。


自分はノーバイトノーフィッシュ。マジックスイマーのテキサス、引っかかりまくって全部ロストした・・・。この日歩いた流域は、夏のポイントって感じだったな。


【2017.4.6】

 久しぶりの大アメマス狙い。今日はとにかく天気がよく、予報によると気温は15度まで上がるらしい!前回Mさんが60くらいのを釣った釣行以降、2度この川を訪れ、本流のさらに上流やその支流を歩きまわって開拓を重ねた。その結果、「結局のところやるべきポイントは、最初に入った下流域なんだな」という結論に達した。というわけで、今日は獲りに行くぞ!気合を入れて、このタックルボックス。


川に入り、釣り下っていく。前回この流域に入ったのは2月末だったけど、その時より雪解けがかなり進んでいて、カンジキももういらない。


いくつもの中州によって流れがごちゃごちゃになっているポイントにて、スプーンを流していくと、グンときてギューンと走る。タックルがゴツイので躊躇せずゴリ巻きすると、50cm程のアメマスが水面を割って出た。背中に掛かっていて、だからあんなに走ったのか、とか考えていたらバレてしまった。
 以降、行けども行けども魚からの反応はなし。2月にマジックスイマーで65くらいのを獲ったポイントも通り越し、かなり下流まで来てしまった。この川での釣り、他の人はどうかわからないけど、自分の場合は「歩き続けて事故的に釣れるまでやる」しかない。黙々と、丁寧に釣り進んでいくと、サケ稚魚の姿がちらほらと見られるようになってきた。


ふと目に入った川岸から伸びる木に乗り、対岸のヨレへスプーンをキャスト。下流に流してからピックアップの際、自分が乗っている木の下でスプーンをステイさせていると、下から40cm程のアメマスが飛びついてきた。


次のキャストでも同じように対岸へキャスト、流し、巻いてきて木の下でステイ。するとまた同じ場所から同サイズのアメマスが飛びつく。が、バラシ。「ここ、魚溜まってる!」3投目、同じ場所でスプーンをステイさせた途端、木の下から巨大な影が出てきて、一瞬で「バクゥ!」と食いついた!

「は!?イトウかよ!!」針掛かりしてグネグネと目の前で暴れている魚は80近い。気が動転して一瞬見間違えたけど、イトウじゃなかった・・・!かろうじてある足場にしがみつき、入水。股で抑え込み、ロッドを咥え、魚を両手で掴み上げ、雪の壁を這いあがって、「勝った・・・」


 久しぶりに手が震えた。もう、アメマスに思い残すことはないかも・・・こんな魚に出会えて、本当に幸せです。ありがとう!


今日のタックル
ロッド: Dear Monster MV-65
リール:14スコーピオン201HG
ライン:ナイロン6号
ルアー:コータックの18gスプーン+モンキスのタコベイト

銀or金スプーン+タコベイトが漁具っぽくてカッコイイ。今までスプーンってあまり使ってこなかったけど、これもまたマジックスイマー同様、「便利」という理由でいいね。

2017年5月20日土曜日

春のアメマス釣り その1

【2017.2.25】

 3カ月ぶりの釣り、狙いは大型のアメマス。今日は快晴、気温も+4度くらいまで上がるらしい。カンジキを履いて雪を漕ぎ、汗だくになりながら川辺に辿り着いた。
 この日入ったのは初めての川。過去に上流でのイトウ釣りに情熱を注いだ時期があったけど、雰囲気がよく似ている。そんなこともあり当時よく使っていた「マジックスイマーソフト」のテキサスリグを結んだ。


流れに乗せ、足元まで引いてくると、開始早々いきなりバイト!水面まで持ち上げたところでバレてしまったけど(50cmくらいのアメマスだった)、幸先良いぞ。次のキャストで同じコースに通すと再びヒット!普段は太いPEラインだけど、今日は凍結防止を考えてナイロン20lbに巻きかえていた。足元まで寄せて、魚が落ち着いたところでそっと抜き上げ。ホントひさしぶりの魚、嬉しい一匹!


想定外なことに、その後もバイト多発、さらに5バイト取った。そのうち一本がデカかった。流れの中で掛けて、ゴリ巻きすると体高ある魚体が水中で白く光る。オープンエリアだったため足元まで難なく寄せれたけど、足場が高かった・・・。推定70cm、ナイロン20lbで抜き上げるのはちょっと怖い。躊躇しているとプンっとテンションが抜け、魚は深みに返っていった・・・。下写真がその魚を掛けたポイント。張り出した岸に反転流ができていて、その中についていた。この時期にも拘わらず、魚の反応があったのは総じて流れの中だったのがちょっと意外だったな。


バラシた次のキャストでも反応があったけどノラズ(50cmくらいのアメマスだと、大き目のワームでのオフセット仕様ではフッキングしずらい模様)。それからさらに下流へ降るも反応はなく、復路で再度バラシたポイントに入りなおした。しつこく10投くらいすると「グン!」ときた。一気に寄せて、ブチ抜き。


浮上したサケ稚魚でも食べているんだろうか、腹ボテのグッドコンディション!このサイズならナイロン20lbでもゆっくり抜き上げたら問題ないけど、70、80クラスが望める水域。太いPEに戻して、リベンジしよう。

今日のタックル
ロッド: Dear Monster MV-65
リール:14スコーピオン201HG
ライン:安物のナイロン20lb
ルアー:マジックスイマーソフト105/テキサスリグ


【2017.2.26】

 連日釣行。久しぶりの釣りが楽しすぎてまた来てしまった。昨日は支流を探ったので、今日は本流に入る。総じて流れが太くて速く、ヨレや反転流を打っては歩き、ランガンを繰り返した。
 結果、ずっとノーバイトで、「今日はダメか・・・」と思い始めた頃、不意に魚からの反応が。足場の高いポジション(4mくらいかな)から、岩の後ろの反転流へマジックスイマーを投入すると、ノソっとノッた!


水面まで魚を持ち上げ、ギリギリまで巻いて後ずさりしていくと、雪の壁を上って雪まみれになったアメマスが上がってきた(笑)


抜き上げられてホッとした。PEに巻き替えてきてよかった~!


そこからさらに下流へ釣り進み、結構な流れの中マジックスイマーを回収してくると「ガンッ!」健康優良児な40cmくらいのを追加して、本日終了。


今日のタックル
ロッド: Dear Monster MV-65
リール:14スコーピオン201HG
ライン:プロト旅ラインPE3号(現、VARIVASの「VAMOS」)
ルアー:マジックスイマーソフト105/テキサスリグ

春のアメマス探し その2に続く

2017年5月13日土曜日

コンゴ川の珍魚その3

【コンゴ川の珍魚その3 アフリカンスネークヘッド】

 アフリカにもスネークヘッドがいる。Parachanna insignis, Parachanna obscura, Parachanna africanaの3種。ググってみると、africanaは上品な美麗種。生息地も限られており、容易に見分けがつく。でも、insignisとobscuraの見分け方がよくわからない。

旅の序章、立ち寄った川沿いの村の市場で、ポリプテルス(オルナティピンニス)と共に売られていた個体。この旅での初めてのスネークヘッドとの遭遇。こいつは何だ?


それからムベンガ釣りのベースとなる村へ。どうやら奥地ではスネークヘッドはあまり生息していないようで、漁師が獲ってくるのはモルミルスやヘテロティス、ナマズ類、コイ科のようなカラシンが多かった。

そして奥地での釣りを終え、首都に帰還。超楽しみにしていた中華料理屋に来てみると、お店の生簀には、大量のスネークヘッドが・・・!!最初に見た個体とは比べものにならないぐらい大きく、コロコロしている。「アフリカ雷魚ってこんなにデカくなるんだ・・・」とちょっと衝撃を受けた。これは釣りたい。


約10日ぶりのまともな食事に感動した後、夜の闇市へ。ハイギョやクララが大量に売られている中、スネークヘッドもゴロゴロいた。っていうか、めちゃくちゃ太い・・・


長さはそうでもないけど、重厚感が凄い。どうやらスネークヘッドは首都近郊に多く生息しているらしく、商人に聞くとはえ縄や刺し網で捕っているという。見た目は日本にもいるタイワンドジョウみたいな感じ。カエル好きそうな顔してるよね、こいつ。


いつか、コンゴ川流域の湿地帯で、フロッグで「バフッ」・・・というのが、今後のコンゴの目標の一つだったりする。



そしてゆくゆくは、アフリカンスネークヘッド3種制覇が最終目標かな。まあこれも、ムベンガを終わらせてから・・・。

2017年5月11日木曜日

コンゴ川の珍魚その2

【コンゴ川の珍魚その2 はえ縄をやってみた】

 毎日、コンゴ川に生きたナマズやモルミルスをブッコみ、水面のウキを眺め続ける毎日。ムベンガのアタリは2日に1回あるか、ないか。炎天下で飲み水も十分になく、飯は一日一食。この釣りはホント、辛かった。ある日、そんなルーチンな毎日に楽しみを見い出すため、即席ではえ縄を作って仕掛けてみることにした。


餌はミミズ。コンゴのミミズはなんと、おっぱいがある。・・・いや、おっぱいではないんだけど、これは一体なんなんだろう。あるのとないのがいたから、生殖器官かな・・・?


ミミズ汁でぐちゃぐちゃになって不快だ。それでもこの川には魅力的な珍魚がたくさんいる(はず)。黙々とミミズたちを針に縫い刺しして、ハリスまでたくし上げていく。針持ちの問題上、はえ縄でミミズを餌にすることってなかなかないよね。


ミミズを縫い刺しした枝針をメインラインにくくりつけ、水深50cm程のワンドに沈めた。狙いはポリプテルス、プロトプテルス(ハイギョ)、ヘテロティス(ナイルアロワナ)・・・夢が広がる。うまく掛かってくれれば、それらはムベンガ釣りの餌にもなるし、自分たちの食料にもなるだろう。

 翌朝、ムベンガのポイントへ向かう前にはえ縄を回収しに行った。ワクワクしながら引き上げると・・・お、ウォーキングキャットフィッシュ(Clarias batrachus)!いわゆるクララってやつだ。


このナマズ、異常に生命力が強い。肺呼吸するため、冷蔵器具のない僻地でも好んで捕られ、市場では生きた状態で大量に売られていた。こいつもムベンガ釣りの餌として使ってみたけど、ずっと生きてて非常に扱いやすかった。が、ムベンガからのアタリはなし。こいつが通用するなら、すごい楽なんだけどなー。


しかし、この日の釣果はこのクララ、一匹のみだった・・・。30本以上は針を入れているをだけど・・・心が折れかけた。雨季のコンゴ川はホントに魚が釣れなかった(乾季の8月は、結構色んな小魚が釣れたんだけど)。
 話はそれるが、下写真、首都ブラザビルでの光景、夜の路上で開かれる闇市(?)。エタノールランプみたいなやつを灯りにして、売られているのはサルの干物(内臓入り・・・)、ヤマアラシの肉塊、ニシキヘビのぶつ切り等・・・動物の死臭が漂い、商人のおばちゃんたちが呪いの儀式中の魔女に見える。そんなカオスな空間には、超巨大なクララも売られていた。Clarias gariepinus かな。


わかりにくいけど写真中央のがそれ。下半身はぶった切られて売れたのかな。闇市のおばさん達(フロム対岸のキンシャサ)は超パワフルで常にブチ切れている。「金払えコラァ!!」と怒鳴ってくるので、隙をついて写真を撮ったり魚を触ったりしていると、ナタの刃で腕をトントンやられたりしたのだった。

 さて、コンゴ川でのはえ縄に話を戻そう。初回はクララ一匹のみだったが、僕らはまだあきらめない。場所を替え、再度はえ縄を沈めた。翌日回収するが、ぐっちゃぐちゃに絡まって、しかも根掛かってる・・・。そんな絶望的な状況の中、「グン、グン」と生命反応があった。結局メインラインが切れ、ほとんどの仕掛けをロストするという最悪な結果になったが、唯一の救いになったのがコイツ。デンキナマズ(Malapterurus electricus)付いてたー!!


小塚さん「触れよ」・・・。「デンキナマズのビリビリはそんなに大したことない」という思い込みから、普通に掴みにかかったら「ドン!」って心臓まで来るぐらいの電気ショックを食らった。え、こんな強いの・・・?古田君にも触らせようとボガグリップで掴んで近づけると、「オメー、マジでやめろや!!!」と本気でキレられた。


他に掛かっていたのは、小さなテラピア一匹のみ・・・。労力に見合わず、体力が奪われていくだけなので、はえ縄はこれでヤメにしたのだった。


でもいつか、ムベンガを終わらせたら、コンゴ川ではえ縄とブッコミをやり続けたいな。未知なる魚たちが僕を待っている。