2019年4月1日月曜日

「オテルテル」ことポリプテルス・セネガルスを探す その1

 エチオピクス漁を終えて、次の目標は、「ポリプテルスを探して釣る!」こと。旅の終わりが近づいてきていて、一日半しか時間を割けないけど、どこまでいけるだろうか。

 お昼前に湖畔の町に着いて、即聞き込みを開始。この水系には「ポリプテルス・セネガルス」が生息していることは確実。まずはセネガルスの写真を現地人に見せて回るけど、「オテルテル(セネガルスの現地名)を釣るなんて無理だ。オテルテルはテラピアみたいなコモンフィッシュではない!」と、皆、オテルテルを「釣る」という僕の挑戦を否定するのに全力で、全然話が進まない・・・。「網でも全然獲れない。今朝はオテルテルは一匹だけや。」お!でも、いきなり見れた。死んで白くなってたけど、水槽で見るやつよりも体つきがガッチリしてるような。


他にはナイルパーチやタイガーフィッシュの小さいのがポツポツと。網でオテルテルが獲られていないのは、そもそも網を掛けるポイントが違うんだろうな・・・そりゃ漁師は、食って美味い、高く売れる魚を狙って獲るだろうし。


砂浜が広がる湖畔の景色に、オテルテルが生息しているようには思えない。ロッド片手に、水際に植物がある風景を探して歩き回っていると、雰囲気のあるポイントを発見!流れでその場にいた若者たちと船で漕ぎ出た。


「オテルテル?いっぱいいるぜぇーー!!!」という若者たち、「オテルテルは釣る魚じゃないぞ。俺たちが捕まえて見せてやるよ!!」と、ローカルのタモ網を使って、漁師が何か所も設置している「魚を閉じ込める柵」の中を掬って、ランガンしていく・・・。釣って捕りたいんだが、まずは本当にオテルテルがこの辺りに生息しているのかを確認してからでもいいかな、と。


しかし、掬っても掬ってもテラピアしか捕れない・・・。水も相当綺麗だし、テラピアも皆でっかい。美味しい魚がこれだけ簡単に沢山捕れるなら、そりゃ村人たちはオテルテルなんかには見向きもしないわ。


テラピアは大漁で、船底はどんどんテラピアで埋まっていく。「これは、オテル捕れないわ・・・」と正直僕は諦めていたけど、兄ちゃんたちは諦めない(というか、テラピア掬いに夢中になってる)。3時間くらい掬い続けたところで、なんと、本命が捕れた!!


これが「オテルテル」こと、野生のポリプテルス・セネガルス・・・湖の水は透き通ってて、ブラックウォーターでもなんでもないんだけど、ボディーは黒みがかってて渋い。カッコいい。


でもテラピア5、60匹に対して、オテルテルは1匹のみ・・・こりゃ釣るのは相当難しいか汗。


もうひとつ、嬉しい外道のカメさん。クリイロハコヨコクビガメかな!


一応若者たちに「オテルテルとカメは逃がしていい?」と確認して、この子達はそっとリリースした。「オテルテルなんか食わねーよ。お前にもテラピア何匹かやるよ!!」テラピア大漁で兄ちゃんたちはホクホク顔。

 「さて、明日一日、どうしようか・・・」移動続きで疲れ果ててて、思考が停止してて何も思いつかない。町に戻って途方に暮れていると、兄ちゃんの一人が「あっちに水たまりがあって、オテルテルおるで。見に行くか?」と言い出した。砂浜をしばらく歩いていくと、湖から完全に切り離された、本当に小さな水たまりがあった。水面はホテイアオイに覆いつくされている。確かに、オテルテルが居てもおかしくない雰囲気。


ガルプ屑を餌にしてやってみたけど、アタリなし・・・。仕掛けがこのポイントに全くマッチしてなかったし、30人ぐらいのギャラリーが背後に集まり、子供たちが水たまりに石を投げ込みだして、「もう今日はダメだわ・・・」と諦めた。水たまりに入っていってホテイアオイを取り除き、水面に穴を開けて、初日は終了した。


開けた穴をしばらく見ていると、水面にパシャパシャと波紋が出始めた。でも、オテルテルではないっぽい・・・。この水たまりに本当にいてくれるなら、明日一日でなんとか釣れる気はするけど・・・明日の朝イチ、ここで勝負をかけてみよう(続く)。

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