2020年4月2日木曜日

タンガニーカのラテスを追う その1

 バスを乗り継ぎ国境を越えて、2日かかって目的の田舎町に到着した。湖畔の安宿を拠点にして(蚊とゴキブリが多いので、部屋の中でテントを張る)、すぐに情報収集をスタート。僻地に長期で釣りに出るため、慎重に、一つ一つ固めていった。


宿の真ん前は青空市場になっていて、野菜や果物、魚も売られている。町に到着した次の日の朝見に行ってみると、タンガニーカ湖固有のラテスが売られていた!現地名は「バンパー」。昨夜、漁師が刺し網で捕ってきたという。この旅で初めて目的の魚が水揚げされているのを目にして、この地で頑張ろうと決めた。


まずは船を調達する。コンゴで出船30秒で船底に穴が開いて沈みかけた経験から、自分の目で見て判断&交渉し、


ケニア奥地に船で長時間ドライブの末、目的地に到着した時点で持ち込んだガソリンを使い切っていて泣いた経験から、必要量を計算してドラム缶2本(500リッター)で持ち込み、


ムベンガでの経験から、アフリカ人との付き合い方をよく考えて、コントロールしなくちゃいけないところはドライにいかなきゃならん。と言い聞かせて、人選してチームを組み、


「どうせ、トラブルんでしょ?」と、町近くで走行テストまでやってみて、だいぶ沖まで出たところでエンジンストップ。動かなくなって、たまたま船にあった角材で町まで漕ぎ戻り、新たな船外機を調達して・・・


そんなこんなで町に滞在すること5日間。長かった・・・。やっと釣りに出れるぞ!というときに、出船間際に隊員にブチ切れクビにして、船着き場で体育座りをしていたおじさんを急遽スカウト・・・。


これまでの慎重念入りな準備はなんだったんだよ・・・と自分で思ったけど、結果的にこれで正解だった。スカウトしたウェイビーおじさんはマリファナジャンキーだったけど一緒にいて楽しい人で、よく働いてくれたし、「あいつ(クビにした元隊員)はクソだった!ケンゴ、よくやってくれた」と、真面目なボートマンのトーマスとの仲がさらに深まった。


6時出船予定だったのが、走り出したのが結局12時・・・。出発する前から疲れ果てたけど、ま、いつも通りのアフリカだね。出発さえしてしまえば、もうあとは頑張るだけ。青い空の下、僕らの船は海みたいに青い湖を、ゆっくりと進んでいった。


タンガニーカのラテスを追う その2に続く

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