2018年1月14日日曜日

ピライーバ、辛イーバ遠征その2

【2015.3.13】スリナム3日目

 翌朝、パウロが5時過ぎには起き出してガサゴソするので僕も目が覚めた。朝食を済ませた後、ウィネルと共に出撃する。朝イチのポイントはまた昨日とは別の支流の、本流との合流点。昨夜刺し網で捕れたクルビーナをぶつ切りにして投入する。


各自2本ずつ竿を出し、アタリを待つ間、餌にするための小魚を釣る。


「good bait!」とウィネルがオススメする、ハマギギ系の小ナマズが2匹釣れ、


ピラニアもポツポツと釣れてきた。餌を新鮮なものに取り替え、仕掛けを投入し直すが、アタリはこない・・・。


正午前、一度だけ自分の竿に小さなアタリがあった。「ジジッ!」とリールから糸が引き出されたけど、それっきり。ピラニアだろうか。結局午前中は何も起こらず、一度基地に戻ると、パウロが昼食を作って待っていた。


今日の献立は、「ゴーヤの肉詰め煮込み」。パウロの作るご飯は、とにかく全部美味しかった。


昼食後、ウィネルと二人で刺し網を引き上げに向かった。すると、フナのような魚が結構掛かっている!


熱帯魚でいう「プロキロダス」を、地味にしたような感じ?


他にも、ブラジルやパラグアイで出会った「パクー」や、「ボガ」のような魚も。



これで餌の心配はなくなった。基地に戻り、早速餌を付け替えて、基地から仕掛けを投入。水浴びをしながらアタリを待つ(でもこの川の水、泥が常に舞っていて、水浴びしても全然スッキリしない笑)


投入直後、古田君の竿がバタバタと揺れ出した。餌にした魚が暴れている。と、いきなり「ジャーーーーッ!!!」と糸が引き出された!でも、竿を手にする前に放してしまう。「今のはピライーバじゃねーか!??」と沸き立つ我々、なんかイケる気がしてきたぞ。

 ウィネルが「アシストフックを付けろ」というので、仕掛けに手を加えた。スリナムでのピライーバ狙いでは、一本針+ST66クラスのトレブル一個、というのがお決まりらしい。


夕方5時まで基地から仕掛けをブッコミ、アタリを待ったが、それ以降反応は得られなかった。夕マヅメ、船に乗り込みウィネルと共に出撃。次のポイントは、流れの効いた本流の、大きなベンド部分。ハマギギを餌に、ブッコミをかける。


しばらくして僕にアタリが来た。「ジャッ」と短く糸が引き出された後、「ギャーーーーッッ!!!」とクリック音が鳴り響く。竿を手に取って、糸ふけを取ってからアワセを叩き込むが、空振り。「え?」と思っているウチに、もう一本のタックルから、糸がジャンジャン引き出されていく。動揺しながらもファイト開始。スピード感はなく、とにかく重い。


足元まで素直に寄ってきて、ゆらりと水面に浮いた魚体はなんか白い。そしてメタリックな・・・「ピライーバじゃない!!!」しかも、体にスレ掛かりしている。魚体のど真ん中に針が掛かっている状態で、流れの中で上手く泳げなかったようだ。


ウィネルがロープを胸鰭に掛け、船に引き上げた。なんだこいつ。か、カッコイイ・・・。


「エビバディウォント、ノーバディキャッチ。これは、ゴールデンラウラウさ」。とウィネルが言う(「ラウラウ」とは、ピライーバの現地名)。


この顔、ピライーバよりも表情が鋭いような。


このサイズにもなって、尾びれのフィラメントが綺麗に残っている(上側の鰭先)。


このナマズは、「ドラドキャット」。当時はこの魚の価値をあまり理解していなくて、写真もあまり撮らなかったことを後悔・・・(さらに、古田君がカメラの設定を大幅にミスっていて、解像度が終わってる・・・笑)。


でも、ゆっくりと濁った川に消えていくのを見送って、気持ちは晴れ晴れしたものだった!もう一度、古田君と共にこの川を訪れて、再会したいな。


ドラドキャットをリリースし、再びブッコミをかけていく。でも、このファイト時に、古田君とウィネルが回収した他の3本の仕掛けがグチャグチャに絡まってしまっていた。とりあえず僕の生きているタックルを古田君に託して、ライントラブルを直しながらアタリを待った。


一時間半ほどして、ようやくライントラブルが解消しそうになってきた時、再び「ジャーーーッ」と糸が引き出された。古田君が竿を手に取り、ファイト開始!暗い水面に浮いてきたのは、小さいけど、正真正銘ピライーバだ!彼は過去3度ベネズエラでピライーバに挑み敗北していて、今回遂に夢をかなえた。一枚目に残った写真、いい顔してんな。


古田君は、「フフッ、フフッ、ハハハハハ!!!」と、ハイになっていて、ランディングした僕もちょっと手が震えた。小さいけど、やっぱり怪魚だね。


実質、釣りを本格的にスタートしたのは今日。かなり快調な出だしとなった。「この調子でいけば、怪物級にも出会えるだろう!」と、思っていた。この時は・・・(笑)。2日目はこれにて納竿となった。

ピライーバ釣行3日目に続く


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