2021年4月30日金曜日

月刊Angling MONSTER 4月号

 【毎月30日更新 月刊Angling MONSTER 4月号】

 すみません、今月は釣果報告は無し!ルアー削ってました。元祖、ジョイクロの「尺ワン」なら買っても良いか・・・と思ってたけど、まずは自分で作ってみることに。特に深く考えることもなく、ホムセンで買った角材からざっと削り出し。


なんの特徴もない形状だけど、「自作」って事実が重要で、それだけで気持ちが乗る!・・・が、ジョイント部分の切断を完全に失敗した。魔改造試みてみるけど、ダメなら一から作り直しか・・・泣。


●バンニェイロのはなし
 自作ルアー繋がりで、もう一ネタ。近くモンスターキスから発売される「バンニェイロ」、元々は僕の自作ペンシルだったんです。新規ディアモン・モンキスユーザーさん、知ってた??(たまには自己アピールしてみよう笑)。



バンニェイロ・歴史(2014~過去釣果)
 バンニェイロが生まれたのは2014年7月。「自作ルアーに牙魚の歯形を刻みたい」というだけの理由で、カナダ旅中に木を拾って、削り出したのが、初代バンニェイロ。その年の9月から長期ブラジル旅が控えていて、「さすがにタライラーとかピラニアとかなら、何でも釣れるだろ」と・・・。出国前に水路で投げてみると、ナマズが釣れた。「うん、一応首振りはするな」程度の認識で、いざブラジルへ!


ブラジルでのデビュー戦はシングー川、激流の白泡の中、激しいロッドワークで引っ張ってみるとキレッキレに泳ぎ切ってくる・・・。ツクナレやビックーダ、ジャックンダがパカパカ水面を割って出る!




順調に魚種を稼いだ初代は、タライロンのキチガイストライクで一気に大岩の下に引きずり込まれてラインブレイク・・・。超ショックだったけど、ブラジルの田舎町、住宅の建設現場で角材とサンドペーパーを拾って、レザーマンで削り出し、宿の壁塗りオヤジにペンキを分けてもらって、復活させた!


その2代目も、初代のアクションを再現成功。本当によく釣れた。スイムチェックの数投目でタライラーが釣れ、その後入った「神龍村」のラグーンでは、ツクナレやシルバーアロワナが、ボコボコ。




ヤマセミまでもアタックしてきた。魚食いの鳥を騙せるとなれば、ルアーとして胸を張って良い出来かと笑。


こいつは未だに手元に残ってます。無駄にコンゴにも持っていって、子ムベンガが一回追ってきたり。思い入れだけで北海道でも使ったりして、アメマス、ニジマス、サクラマスまで釣れた笑。



・・・そんな感じで、軽いノリで作ってみたバンニェイロだったけど、これが偶然にも傑作だった笑。ブラジル旅を途中まで共にしていた小塚さんの目に止まり、「いつか絶対製品化しよう!」となった訳です。


バンニェイロが生まれた翌年、2015年・パプアニューギニア・ニューブリテン島の旅(小塚さんのテレビ撮影サポートとして同行。主演は滝川クリステルさん、めちゃ良い人やった)。

ニューブリテンまで行って、僕自身は狙いのスポッツ(スポットテールバス、生息域が限定的)を手にできなかったんだけど・・・この撮影旅で出たスポッツ5本の全てが、僕が削った3代目バンニェイロによるものだったのだー!


パターンは完全に「水面を泳ぐネズミ食い」。スーパースプークなんかではほぼ反応しない。シルエットが小さくて、かつ太軸フックを乗せてもしっかり泳ぎ切るトップ・・・「バンニェイロしか、なくね?」そこから完全に狙いすまして、5ストライク!


ロッドアクションができない滝クリさんのために、その場でチューニング。まずはペットボトルを切り出してカップを作って装着、「カポカポカポ・・・」とジタバグのように泳ぐバンニェイロ。アクションは100点満だけど、即席カップの空気抵抗が大きく、ちょっとキャストが難しい。小塚さんが投げて、滝クリさんが巻いて、キャッチした一匹!


「滝川さんが、自身で投げて(釣れなくても良い、自身で頑張って)釣ってる画を!」という要望で、ペラを付けてペラルアー化。フックにガン玉噛ませて重量アップ。水面直下を泳ぐペラバンニェイロにもんどりうって出た瞬間、痺れたなぁ。


このニューブリテン旅以降、本格的なテストがスタートしたような・・・「こうしたらもっとよくなるんじゃね?」と、色んな形状のペンシルを削ってみたけど「結局、いろいろやっても、"バンニェ型"を越えられない」という結論に。小塚さんも、自身で削って「ツクナレコンプ」には相当貢献したようで。


そのうちプロトモデルができてきて、モンキスさんは南米でテスト・テスト。この頃には僕が面識ないユーザーさんの手にもプロトが渡って、色んな水辺で色んな魚たちを連れてきていたみたいですね! 


その裏で、僕はひたすらアフリカ通い・・・。トローリングや延縄ばっかりやっていて、本格的なバンニェイロテストにはあまり貢献できていなかったんだけど、去年行ったタンガニーカ湖では「クピ」と呼ばれる巨大なシクリッドが「パッカーン!」と気持ちよく炸裂しまくった。


ぶっ飛ばして(バンタムに巻いたPE5号約60mが全部出た)、広範囲をバッシャバシャ超高速サーチして、クピを呼んでこれる。完全にハマってました。ロッドがMV-65しかなかったので、ロングキャストで引き続けるってのは、手首が悲鳴を上げてたけど(MX-6+があればよかったね)笑。


時系列前後するけど、タンガニーカ旅の直前に弾丸で行ったオーストラリアでは、サザンサラトガもサクッと刻んだ。ガイドさんは「OSPのベンドミノーがベストだ」とアドバイスくれたけど(それが、どういう事かを理解した上で)無視してトップはバンニェイロオンリー笑。


移動距離を最小限に抑えながらクイックに連続首振りさせて、モジモジ引き、たまにポーズ。朝マヅメのゴールデンタイムに2バイト1キャッチ!


そうそう、アロワナと言えばアジアのコイツも、僕が削ったバンニェイロでの実績がありますよ(手持ち写真撮る前に逃走したそうな笑)。



バンニェイロ・要約
 全長は約9センチ、あまりないファットボディの短小形状。「アクションが全く想像つかない」って方も多いかもしれません。僕らが南米で結果出してることもあって、「アマゾン特化のペンシルなの?」って思ってる人もいるかな?

「アマゾン特化」っていうと、海外志向の釣り人だと「ショートロッドでアマゾントゥイッチ&ジャーク引き」ってのを想像するんじゃないかな(実際は、スローな釣りもある。アマゾン通う釣り人も増えた現在は、もう古い感覚かも・・・?)。ジャンピンミノーとかジョーペピーノとか。


ああいう、水面をイレギュラーに出たり入ったりを繰り返す、いわゆる「激しめのアマゾンアクション」も、バンニェイロはファットボディながらこなします(コレが予想外過ぎて、デビュー戦シングー川で見たキレキレアクションに、自分で操作しながら面食らってしまった笑)。南米やパプア、猛魚の相手は任せておけっ。

(過去釣果の例・ザ・猛魚。ツクナレ、タライロン、カショーロ、スポッツetc...)
バンニェイロでベネズエラのパヤーラ!僕もブラジルで自己記録級の掛けたけど船べりでバレたの、思い出しました・・・。

それでおきながら、「移動距離を最小限に抑えた180度の首振り、モジモジ引き」とかも完璧にこなすから、アジア圏はじめ他地域でも結構居る、単純にスローな魚、癖ある系&ちょっと一筋縄ではいかない神経質なターゲットを相手にしても怖くないっ。

(過去釣果の例・アジアアロワナ一択でしょ。南米のマトリンシャンや、サザンサラトガも良い指標になるかと)

プラス、ぶっ飛び、小粒ボディだけどファットなので太い針乗せてもしっかり動く遠投できるのは、強みでしかない。太い針装着できるのは、世界基準のルアーではマスト。

そんなわけで、バンニェイロ。欠点は無いです!(笑)


バンニェイロ・国内編
 ハンターズ辻くんは、サクッと野池の50アップを。彼の腕もあるだろうけど、高次元で総合点高い系のペンシルなので、バス相手にしても大丈夫です笑。


僕が「オモテナシチューン」と呼んでるカップ&ペラ装着バージョンも取り入れていけば、バスはもちろん、ナマズや雷魚も面白くなるかと。カップチューンに関してはそのうち、モンキスさんで紹介されるかな?


北海道でトラウト釣っても参考にならない・・・けど、唯一しっくりくるのがイトウ。6月以降、僕自身で結果出せたら!ハンターズ菅ちゃんの「バンニェイロ10目チャレンジ」にも、期待しましょう笑。

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 過去釣果ばかりでごめんなさい!今月は、バンニェイロへの思い入れ語りでした。「このご時世、海外で使えねーじゃん」と思ってる方。僕もそう思う。製品化したバンニェを持って、還りたい世界の水辺がたくさんあるんだよなぁ・・・。

オワコンとか関係ない、ブログが楽しくなってきました。次の固定日更新は5月30日に。それじゃ、また!

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