ピライーバ釣行最終日の朝。目を覚ますと大雨だ。基地の屋根に叩きつける雨音が心地良い。ベットから起き上がると同時に仕掛けを投入し、大雨が上がってから船に乗り込んで出撃する。
パウロから「お前たちの竿は柔らかすぎる。だから、この針を使え」と渡された細軸のサークルフック。船でポイントを目指す道中、仕掛けを全て交換した(この針、北米や南米で手に入ると思う。次機会があれば買いだめしてこよう)。
まず入ったポイント。またまた川のベンド部分で、かなり水深がある。
またしても雨が降り出して、大雨に。ビニールシートをかぶって雨宿りしつつ、じっとアタリを待つ。
ここ数日、巨大魚が水面でモジることが多く、気になっていた。ウィネルに聞くと、なんと水面に出ているのはピライーバだという。「そういう魚って釣れないよね」と思いつつ、魚が目に見えて「そこに居る」ことが、直接モチベーションにも繋がる・・・やっぱり今日も午前中はアタリはなく、基地に戻ることになった。
とにかく時間を無駄にしないように、昼食を取りながらブッコミ続ける。最終日はジャガイモカレー!昼食後、パウロとウィネルはいつも通り昼寝タイムに入ってしまった・・・。
僕らは竿を気にしつつ、体を横にして体を休める。一度だけ僕の竿に小さなアタリがあったけど、アワセを入れる前に離してしまった。
夕方、最後の出撃。この時の僕らにはもう焦りはなく、逆に心穏やかだった。下流に向けて走る間、巨大魚が水面に出て、モジっている光景を何度も目撃する。ウィネルはピライーバだという。
結構なスピードで走行中、船べりでピライーバがモジって直撃しそうになり、笑った。それからも走行中、巨大魚が水面でもじる光景を何度か目にする。あまりにもそこら中で跳ねているので、ウィネルが船を止め「ここでやろう」という。だだっ広い川のど真ん中、何の変化もないところでブッコむ僕ら・・・。
そんなところでアタリが来るはずもなく、「ウィネル、移動しようぜ」と提案して支流との合流点にやってきた。釣行初日にテラピアを餌にブッコんだポイントだ。支流から濁った水が流れてきていて、雰囲気はいい。
ウィネルは明日が誕生日で、友達を呼んでパーティーを開くと言う。町に帰れる日が近づき、彼はテンション高め。ブンブン飛び回るハチを叩き落そうと、オールを振り回して遊んでいる・・・。僕らは、ただただ穏やかな気持ちに包まれていた・・・(笑)
というわけで、怪物は現れず!5日間のピライーバ釣行は幕を閉じた。「あーやって跳ねているだろ?あれは、産卵のために川を遡っているんだ」というウィネルに、「今はピライーバ釣りには良いシーズンなの?」と聞いたら「ノー」と即答されて、ちょっと泣いた。産卵絡みだと、食い気がないらしい。でも、チャンスが一度あったのは確かで、それをモノにできなかったのは、完全に自分のミス。全力で悔しい!今日はパウロの動く城での最後の夜を過ごして、明日、街に帰る。
この旅から3年たち、僕はまだ旅を続けていて、古田君は社会で戦っている。いつかまた、彼とこの川を再訪して、怪物を追いかける日々を送れることを楽しみにしています。
古田君、また俺たちの思いを叩きつけに、この川に還ろうぜ!
(このあと、川から基地に上がれなくなった。コチーノ(笑))
スリナム・ターポン編に続く
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