ベネズエラ・オリノコ水系釣行記その１０

【２０１４．３．３１】ベネズエラ釣行１３日目

 

　さて、プラージョン最終日。昨日とはうってかわり、再び不調に・・・。朝一、いつもの激流ポイントに入るも、ルアーにはアタリなし。チーム・ナマズにもこれといった反応はなく、古田君がパヤーラを一本釣ったのみ。昨日まであれだけいたパヤーラ達は、どこへいってしまったのだろうか。

 

今日は対岸の村から、お姉ちゃんたちが２人遊びにきていた。そのうちの一人が、やっかいだった・・・（笑）とにかく「自分カワイイ系女子」で、川辺に寝っ転がってセクシーポーズを決め、「写真撮りなさい！」と、とにかく強烈（鼻毛飛び出してるけど・・・）。午後からはアイマラの支流へ一緒に釣りにいって、「おさかな、触りたい！」。ホセも疲れ果てて顔が死んでいる（笑）

アイマラの支流ではポツポツと小型のパヤーラが釣れたけど、期待していたトルーノからの反応はなく、あっという間に一日が終わってしまった。

お姉ちゃんたちの相手をしなくちゃいけないエリオスとホセは僕らの釣りに付き合ってくれず、夜釣りにも出ることはできなかった。結局プラージョン最終日は迷走したままで終わってしまった。明日からの復路も４日かけて釣り下るが、そろそろ巨大パヤーラを獲っておきたい。夜は過去に撮影したというお姉ちゃん写真集を見せられる（中には、ヌード写真も・・・）。疲れ果ててハンモックに逃げ込み、就寝・・・。

 【２０１４．４．１】ベネズエラ釣行１４日目

 

　翌朝、荷物を全て船に積み込み、プラージョンを後にした。今日からは野営を３日挟みつつ、下流の町を目指して釣り下っていく。今日の最終目的地は「カンパメント・アットゥーシ」。道中、ルイの指示により何度も船が止まり、中州の岩礁地帯に上陸してはパヤーラを獲っていった。

　数時間走り、カンパメント・アットゥーシに到着。船から荷物を運ぶため、川沿いを歩いていると岩に張り付く円盤を見つけた。「淡水エイだ！！」竿についていたＦマグで引っ掛けようとするが、リップが邪魔をしてうまく掛からない。すかさずルイがトレブルフックを持ってきてくれ、エイの背中にスナッギング！岩に張り付かれて膠着状態が続いたけど、粘り勝ち。

 

 

尻尾が極端に短く、毒針がない。折れちゃったのかな、と思っていたけど、ルイによると元々毒針を持たない種類だという。毒針がないのをいいことに、エイを抱っこして入水。

 

 

ひっくり返すとお腹は白。やたらまん丸なシルエットが可愛い。

 

 

エイをリリースした後、キャンプ地から陸っぱりで各自ルアーをキャスト。すると、ガンガンパヤーラが当たってくる！キャンプ地前は岩盤が複雑な流れを作り出し、パヤーラの良いポイントになっていたのだった。古田君と共にポツポツと釣っていると、一人上流へ向かったルイが休みなく竿をしならせている。暫くすると満足したのかこんな状態で帰ってきた。

 

 

夕方、キャンプ地から少し下流へ降り、ナマズを狙ってブッコミをかける。この辺りはプラージョンほど岩が激しくなく、根掛かり率が大幅に減少。だいぶやりやすくなった。僕も気合を入れてブッコんだけど、釣るのは古田君。明らかにこの数日間の修行でブッコミ技術が上がっている。でも、釣れてくるのはやっぱり、ピライーバもどきことブランコ・ポーグレー。頭をぶっ叩いて〆た後で撮影（笑）

 

 

紫色の艶がカッコイイ、良いナマズなんだけどね。

 

 

夕暮れ間際にもう一本追加した。

 

 

日が暮れてからもブッコミ続けるも、ナマズからの反応はなかった。仕掛けを回収してみると、不気味な魚が掛かっていた。

コレ、帰国後に教えてもらったけど、カンディルの一種だそう（ブルーカンディル？）！上写真のほっぺたから貫通してるのが針先なんだけど、どうやってクエ針４０号をここまで食い込んだのか理解に苦しむ。今思うと、ライトな仕掛けでブッコミやったら変な魚がいろいろと釣れそうだなー！

 

釣りでは反応が得られず、エリオスは浅瀬をライトで照らし、寝ている魚をモリで突き刺して捕獲している。「バシャバシャ」と一際大きな水音がすると思ったら、タイガーショベルノーズを捕獲していた。
 

 

その後も銛を構えて浅瀬を徘徊していたエリオスが、なにやら拾ってきた。

 

 

ナマケモノだー！！川を流され、浅瀬に漂着していたところを救出してきたのだという。

 

まぶしぃ・・・(+_+)

 

背中にコケが生えてて笑った。不思議な生き物。

 

ずっとライトで照らして撮影していると、腕に顔をうずめて動かなくなった。びっくりさせてゴメンネ。「川を泳ぎ渡っている鹿を船で追いかけて、銛で突いて仕留めるんだ！」とか滅茶苦茶な（笑）アマゾンオトコ達だったけど、ナマケモノには優しく、キャンプ地まで運んで森に返してあげてた。

 

遠征は残すところあと３日、本格的な釣りが望めるのはあと２日のみになるだろう。快適なアマゾン釣りライフをダラダラ過ごしていると、毎日がホント、あっという間に過ぎ去っていく。今回巨大パヤーラを目標にはしていたけど、正直なところ僕としてはもう大満足だった。一応寝る前にルアーの針は研いでおいたけど・・・（笑）。そして翌日、鬼クラスが出る。

 

ベネズエラ釣行記１５日目に続く